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就労ビザ関連
2025年10月31日

【韓国就労ビザの全情報】申請方法や条件、必要書類を徹底解説!

韓国で働くための就労ビザと基礎知識

韓国で働くには、就労ビザ(在留資格)の種類や取得条件を正しく理解することが不可欠です。就労ビザは自身の職種やキャリア、目的によって選ぶ必要があり、それぞれ申請方法や必要書類も大きく異なります。ここでは韓国での就労ビザ制度について、その全体像とポイントをわかりやすく解説します。

主要な就労ビザの種類とそれぞれの特徴

日本国籍を持つ方が韓国で合法的に働くには、就労ビザの取得が必須です。代表的なビザの特徴をまとめました。

ビザ種類 主な対象者・職種 代表的な特徴
E-7 専門職、技術職、管理職 日本人に最も多く、学歴・職歴・企業推薦が必須。主に現地就職や転職者向けです。
D-7 駐在員 日系・外資系企業から派遣された長期の管理職や法人代表に使われます。
D-8 投資家・経営者 韓国内で企業投資・法人設立する場合。一定の投資額や法人登録が必要です。
H-1(ワーホリ) 18〜30歳の短期滞在者 観光と短期就労を組み合わせて体験でき、最長1年。延長は不可です。
F-4 在外同胞(韓国系外国人) 韓国籍を持たないルーツのある方が対象。多くの職種で就労可能、長期滞在や家族帯同も視野に入れられます。

ほかにもC-4(短期就労)、D-10(求職)など目的に合わせた在留資格が存在しています。ご自身の目的・予定期間に適したものを必ず選択してください。

E-7ビザの基本職種・審査ポイント

E-7ビザは現地採用や転職で主流の就労ビザです。対象となるのは以下の職種です。

  • 管理・専門職(マーケティング、経営企画、ITマネージャーなど)
  • 技術職(システムエンジニア、研究開発、デザイナー、製造技術者)
  • 一般技能(通訳・翻訳、観光業、営業企画など)

学歴や職歴が職種に合致しているか、企業の推薦の有無、必要な国家資格や韓国社会統合プログラム受講歴などが審査で重視されます。実務能力や職種との関連性が不足すると不許可となることもあるので、事前に確認しましょう。

各ビザの主な条件と適用シーン

在留資格によって取得条件や在留期間が異なります。下の表でよく選ばれるビザの条件を整理します。

ビザ種類 主な取得要件 在留期間 特徴・適用例
E-7 大卒以上または同等の実務経験(3年以上)・企業推薦・給与基準クリア 1~3年ごと更新 専門知識・技術職向け。日本人を多く採用する企業など
D-7 本社所属・支社派遣・企業規模や業務内容の証明 最長3年まで 日系企業の駐在員や現地管理者対象
D-8 一定の投資額または法人設立・法人登録完了 1~3年ごと 韓国進出日本企業や経営者に向く
H-1(ワーホリ) 18~30歳・該当国国籍・短期滞在目的 最長1年・延長不可 観光+アルバイト型の一時的体験
F-4 韓国系血縁の証明のみで可 最長3年・更新可 家族帯同・多職種対応・永住に有利

職業選びやビザ申請の際は、企業規模や給与、学歴・職歴との関係性を慎重に見極めることが成功への近道です。

短期滞在・C-4ビザと就労不可のケース

短期の出張や会議・研修で「報酬を得る就労」ではない場合は、K-ETA認証のみで90日以内の滞在が可能です。 ただし、通訳やイベントスタッフなど短期的な業務就労には「C-4ビザ」が必要で、原則延長不可・就業範囲も限定的です。
観光ビザやK-ETAだけで働くことはできません。これは違法就労と見なされ、将来的なビザ失効や再入国禁止といったリスクにつながるため、適切なビザ取得が必須です。

E-7ビザ取得の条件と審査上の注意点

韓国でのE-7ビザ申請は、厳しい審査ポイントと不許可リスクが存在します。 学歴や職歴・年収だけでなく、推薦状や証明書類の形式まで細かくチェックされることになります。 申請前には必ず基本条件や必要書類を十分に確認しましょう。

発給条件:学歴・職歴・給与基準

E-7ビザ取得で特に重視されるのは「学歴と職歴の職種との関連性」です。大卒以上が原則ですが、技術職の場合は専門学校卒や業界資格で代替できる場合もあります。
経歴面では該当分野で3年以上の経験が強みとなります。また、職種によっては専門資格を求められる場合も。
年収は韓国のGNI(国民総所得)基準以上が明示的に求められ、企業規模や財務の安定性も確認されます。

E-7ビザ取得に必要な主要条件(抜粋)

  • 学歴:大卒以上が基本。専門学校卒も一部認められる
  • 職歴:原則3年以上の専門分野経験が目安
  • 給与:GNI基準以上の年収が必要
  • 語学:必須ではないが韓国語や英語ができると優遇
  • 推薦:雇用企業の推薦書や必要書類の公証・認証(アポスティーユ等)

特に学歴・職歴・給与・書類形式の4点は審査で減点となりやすい部分なので、事前のダブルチェックをおすすめします。

年収基準と職種ごとの対応

年収基準は職種や時期ごとに変動しますが、ITやエンジニア職、研究職はやや高めの基準が設けられる傾向です。中小企業の場合は追加審査が厳しくなるため、企業選びの際にも注意しましょう。

必須書類と入手時の注意点

下記の書類が不足していると審査通過が困難となります。

  • 雇用推薦書・招請理由書:企業の代表印・職種詳細の明記
  • 卒業証書・成績証明:公証やアポスティーユ認証付き
  • 職歴証明・勤務証明:発行元署名(韓国語・英語推奨)
  • 納税証明・給与明細:直近分を必ず準備

原本取得や公式認証は時間がかかる場合があるので、早めの準備と複数人での内容チェックが重要です。

不許可リスクとその回避策

E-7ビザのよくある不許可理由は、①職歴の不一致、②年収・契約証明ミス、③書類不備、④企業の信用性不足です。
事前に韓国社会統合プログラムなどの加点制度を活用したり、書類の一括取得・第三者確認を徹底するなど、安全策を講じてください。

語学力と「加点要素」

語学要件は必須ではありませんが、韓国語や英語(TOPIK・TOEIC・TOEFL)の公式スコアがあれば審査でプラスに働きます。韓国語力が低くても、IT職や日本人顧客対応など、語学不問の職種が増えていますので求人内容をよく確認しましょう。

アポスティーユ・公証付き書類や住民登録番号、在外選挙人登録証なども必須タイミングがあるため、長期滞在準備には早めの取得が必要です。中小企業の職歴認定プロセスや特例制度の活用も忘れずに。

韓国就労ビザの申請手順・面接と現地準備

韓国で働くには、ビザ申請前後の細やかな準備が鍵となります。申請の流れや必要な書類、面接対策など事前に理解しておくとスムーズです。

申請の標準フローとタイムライン

就労ビザ申請から取得後までの代表的な流れと必要期間をまとめました。

申請手順 必要書類 申請方法 審査期間 面接ポイント
1. 企業から内定取得
2. 推薦書・招請理由書の準備
3. 入国管理庁やHiKorea電子申請サイトで申請
4. 書類審査・面接(必要時)
5. 許可後ビザ受領
基本書類一式・履歴書・経歴証明・推薦状・卒業証書・健康診断書・納税証明・公証書類 窓口申請、郵送、オンライン申請(HiKorea)、行政書士等による代理もOK 通常4〜8週間(追加審査時は延長) 履歴・職歴・語学力の確認/業務内容の理解度/書類不備がないかの確認

ビザ許可後も外国人登録証取得や社会保険加入が不可欠です。特に面接や追加書類対応には余裕を持ったスケジュールで臨みましょう。

企業選び・サポート活用のポイント

外国人就労者の受け入れ実績が豊富な企業は、申請のノウハウやトラブル対応も優れているので安心です。行政書士や専門コンサルの申請代行・アドバイスも活用しましょう。

求人サイトでは「ビザスポンサー明記」「過去に外国人雇用あり」と記載がある企業を選ぶと失敗リスクが下がります。

履歴書・職歴証明など書類作成の注意

学歴や職歴の空白期間や誤記は審査で不利になるため、必ず正確・明快な記入が必要です。韓国語または英語の指定フォーマットに対応し、推薦状は具体的な実績や人物像が伝わるものを作成しましょう。

書類ミスや疑問点があれば、面接時や企業に随時確認しましょう。

オンライン申請や代理申請の実際

HiKorea電子申請サイト利用時は、必要書類の画像データサイズや署名の形式など、システム特有の注意点があります。エラーや疑問はサポート窓口を使い、申請控えの保存・進捗管理も徹底しましょう。

不備連絡時は速やかな書類追加・再提出、面接時のトラブルも冷静に対応し、必要ならば行政書士や弁護士のサポートを活用してください。

現地での追加手続き・生活インフラ整備

ビザ受領後は、外国人登録証取得・社会保険や銀行口座開設・住居契約など、現地生活の基礎手続きが続きます。外国人登録証は身分証・生活の基盤となるため、優先的に取得しましょう。社会保険・年金制度の加入や住居契約のルールも確認し、トラブルを防ぎます。

申請後の流れ・更新・転職・長期定住サポート

韓国就労ビザは一度取得すれば終わりではありません。更新や転職、家族帯同、長期滞在への準備まで、安定した生活のためのポイントを解説します。

面接・不許可リスク時の対応と再申請

面接では職歴・職務内容・給与の条件一致や志望動機・将来設計について質問されます。不許可時は理由を確認し修正すれば再申請のチャンスがあります。追加書類や内容説明を丁寧に補足してください。サポートが必要な場合はHiKoreaや法律専門家も頼りましょう。

更新・転職・失業時の注意点

就労ビザは期限90日前から更新可能です。転職する際は必ず新しい雇用契約書と会社証明を準備し、速やかに資格変更申請を行いましょう。失業した場合もD-10(求職)ビザなどへの切り替えが可能です。期限や必要手続きは厳守してください。

家族帯同や長期定住に使えるビザ

家族での韓国生活にはF-3家族帯同ビザが使えます。申請時は家族関係証明書や住居契約書、健康診断証明などが必要です。
永住権(F-5)や長期滞在を目指すなら、韓国語力や在勤年数・収入、社会統合プログラムの修了認定など多面的な条件が必要です。

韓国での生活基盤づくりと社会保障

外国人登録証取得と安定した住居契約、社会保険(健康保険・年金・労働保険)への加入は、韓国で長く安心して働く土台です。住居契約では保証金や現地の不動産制度にも注意してください。

  • 外国人登録証がないと銀行口座・電話契約・保険加入に支障が生じます
  • 社会保険は将来の年金給付や医療費に直結します
  • 入居契約書・不動産ルールも必ず理解しましょう

現地自治体や外国人支援センター、コミュニティによる生活相談も積極的に活用しましょう。

現地就活と求人獲得のコツ

韓国ではJOBKOREA、コネストなど大手求人サイトと転職エージェント・行政書士のサポートを併用するのが効果的です。
日本語対応やビザスポンサー企業、過去に多く外国人を雇用した企業は就労・生活サポートも充実しています。日本人会ネットワークの活用や、現地体験談を積極的に共有しましょう。
日々情報が変わるため、常に最新の求人動向や待遇条件を調べ、活動の幅を広げてください。

行政処分リスク・トラブル時の対策

うっかりビザ更新が遅れる、あるいは就労資格外活動などが発覚すると、罰金・ビザ取り消し・再入国禁止のリスクがあります。不安な時は黙って放置せず、公的窓口や専門家に必ず相談してください。自己申告に対する減免措置もあるため、問題が発生したら迅速な是正・報告を心がけましょう。

韓国の就労ビザ生活では、適切な事前準備と書類・手続きの正確さ、公式サポートの活用が安心生活の鍵です。困ったときは一人で抱えこまずに、就労経験者や専門家・コミュニティに気軽にご相談ください。